思考力を試す問題が多い公立中高一貫校の適性検査の対策で、見過ごしがちなのが「計算スピード」の能力です。
都立中高一貫校の小石川などの算数に力を入れている学校では、適性検査Ⅱのグラフの読み取り問題で、必ずと言っていいほど大きな桁の計算をさせる問題が出題されます。
例えば、5桁÷5桁で小数点第2位まで求める、とかです。
これは暗算が得意な子にとってはラッキーな問題ですが、そうじゃない子にとっては、時間もかかる上、計算ミスで取りこぼすこともある嫌な問題です。
我が子も後者の方で、これは何か対策がないかと、計算を早く正確にするにはどうすればいいのかと頭を悩ませていました。
よく言われるのはインド式のかけ算をマスターするというもの。
これは、九九だけでなく、99×99まで暗算できるようになる!という奴ですね。
九九は九九ソングで覚えましたよね~。
さて、インド式かけ算のやり方については色んな書籍やサイトでも言われているのでここでは省略しますが、いくつかの計算パターンを覚えてそれを使い分けることで計算時間が筆算するより短縮されるというもの。
これができると凄く計算が早くできそうですけど、
実際にチャレンジしたことがある人なら分かると思いますが、覚えるのが正直、めんどくさい。
何がめんどくさいって、覚えた計算方法のパターンを使い分けないといけないということなんです。
そもそも計算が苦手な人間からしたら、
「72×36の場合はあの計算パターンだったな、よし、これとこれを掛けて、次にこれとこれを掛けて、最後に合計して・・・2592!」
とやるときの、最初に思いつかないといけない「計算パターン」が出てこない!
感覚としてパッと出てこない!それを思い出すのに時間がかかっちゃう!
それを思い出すのに時間かけるくらいなら、何もかんがえずに筆算やり始めた方が早いよ、と思っちゃうんです。
そもそも計算が苦手な人間からすると、計算時間を短縮できても
「途中の計算でミスしてた・・・」
ってことも普通にあります。
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ぶっちゃけ、インドの人ですら20×20までの答えはインド式計算ではなく、日本でいう「九九ソングのインド版」があって、それを暗唱する事で、20×20までの答えは暗記しているだけということなんです!
さっきの計算パターンも、基本的に20×20までは計算しなくていいからすぐ答えが出るし、間違っていることはほぼゼロという前提で時間短縮できる!ということになってます。
こういうことを考えたら、結局、筆算した方が早い、という結果になっちゃいます。
実際、インド式のかけ算を覚えようと思ってやっぱり辞めた、という人はこういった理由で断念した方が多いのではないでしょうか。
そうすると、やっぱりインド式かけ算は使えないので、結局はそろばんでもマスターするしかないのか・・・と。
しかし、我が子の受検はもうすぐそこ。今からそろばんで、なんてとても無理です。
何か少しでも計算を早く正確にする方法がないかとネットで情報収集したところ、ひとつだけありました!
それがこれ。
19×19 トクトク
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19×19 トクトク―日本人のアタマをもっとよくする2桁かけ算
です。
これは、いわゆる「九九ソング」の進化系で、
12×12~19
13×12~19
14×12~19
15×12~19
16×12~19
17×12~19
18×12~19
19×12~19
これらの計算を、語呂合せとイラストで覚えてしまおうというものです。
なんだそれだけ?と思うかもしれませんが、侮るなかれ。
イラストと語呂が絶妙で、とても覚えやすいように構成されています。
覚えやすくするために、12から19の数字をキャラクターに見立てて、それぞれの数字キャラクター同士にまつわる1コマ漫画をストーリーで紹介。
2人のキャラクター同士の掛け合わせで何が起きるんだっけ?と考えれば答えが出るので、とりあえずイラストが頭にイメージされて思い出すことができます。
これは続けて暗唱していけば、最終的には数字のイメージだけで12×12=144とか、パッと出てくるようになります。
うちではとりあえずトイレの壁に貼り付けて暗記しました。
まあインドの方のように20×20までと比べると微々たる量の暗記ですが、覚えた分については確実に計算は早くできるわけなので、地道な努力としてやる価値はあるのかなと思いました。
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