都立や公立中高一貫校の受検塾はどうやって選ぶのが正解なのか、7つのポイントに絞ってまとめてみました。
実際に都立中高一貫校に合格した子を持つ私が、このポイントをチェックして塾選びをした体験談を交えて解説します。
目次
その1.校舎から志望校へ合格者が出ているか
私が塾を選ぶときに参考にしたのが、近所の塾から送られてきたチラシです。
そこには、ある塾の今年の都立中高一貫校への合格者数が書かれていました。
どこの学校に何人合格!ということが赤字で大々的に書かれていてわかりやすかったんですが、一番目を引いたのは、うちから近所にある校舎からわが子が志望する学校へそれなりの人数の合格者を出していたということです。
なぜこのポイントに注目するかというと、都立中高一貫校は、学校ごとに若干の出題傾向の違いがあるため、学校別の対策をきちんとやってくれるかがかなり重要です。
通わせたいと思う校舎が、志望する学校への合格者が出ていない、または他の学校への合格者の方があきらかに多いなどという場合は注意が必要だと思います。
また、塾全体でたくさんの合格者を出している場合でも、結局、わが子を教えるのは個別の校舎の先生なので、その通わせる校舎から志望校への合格者が出ていないとなると心配です。
その2.家から近いか
塾が家から近いかどうかは非常に重要です。
塾に通い始める4年生や5年生のころは、決められた時間に通う程度なので、多少時間がかかっても気にならないかもしれませんが、6年生になると頻繁に塾に通うようになります。
わが家では、下に小さい子がいたので、昼間に家でじっくり勉強するというのは難しい状況だったので、家から近い塾の自習室を利用していました。
家から近いと、ちょっとした時間でも行ってきて集中して勉強できます。
家から遠いと、自宅の環境が悪くても我慢して勉強することになってしまい、学習効率は悪くなってしまいます。
また、夜の遅い時間まで塾に行って帰ってくるということもあるので、その場合に家から遠いと、親が送り迎えを考えなければならなくなります。
これも4,5年生のうちは親も大きな負担にはなりませんが、6年生になると頻繁になるため、どうしても親がいけない、となった時に、一人で帰宅させるのは怖いですよね。
そういったことも考えて、うちは自宅から近い塾にしました。
その3.先生が充実しているか
校舎で教える先生が充実しているかどうかもチェックしておきたいところです。
比較的大手の塾の場合、いくつかの校舎を掛け持ちしている先生というのがいます。
また、校舎の中で、私立中向けの授業だったり、中学生の授業だったりをやっていると、先生一人に対する受け持っている生徒数が多すぎる場合があります。
そうなると、子どもと先生のコミュニケーションは限られてしまうので、個別の指導というのは希薄になってしまい、その場その場での指導に終わってしまうところがあります。
これも、4,5年生のうちの授業を受けて学ぶという段階の間はあまり気になりませんが、6年生になり、基本的に問題を解いて解説を聞く、という段階になった時に、先生とのコミュニケーションがうまく取れず、分からない問題を分からないままにしてしまうことにもつながりかねません。
この点については、塾は家庭教師ではないのでどうしても親がサポートしてあげるしかないのですが、できるだけそういったことを避けるためにも、先生が充実しているかは確認しておいた方がいいでしょう。
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その4.体験授業を受けてみる
入塾の前に、だいたいどこの塾でも体験授業を受けさせてくれると思います。
そもそも、子どもにとっては「塾」というものが初の体験となるため、どんな反応を示すのかは行ってみないとわかりません。
通いなれた学校で勉強するのとは全く違う環境なので、それだけで身体が拒否反応を起こしてしまう子もいると思います。
そういったことを少しでも軽減するために、まずは体験授業を受けて、塾で勉強するというのはこういうことなんだよ、というのを子どもに理解してもらう必要があります。
また、体験授業を受けてみて、先生と合わない、クラスの雰囲気が合わない、人数が多すぎて馴染めない、というようなことがないかチェックしておきましょう。
ちなみに、私が通わせた塾は、体験授業で親も一緒にうけて良いということだったので、一緒にうけました。
感想としては、一回受けただけではよくわからない(笑)
ですが、最初に書いた通り、子どもが拒否反応を起こすかどうかは最低でも見極めることができるのかなと思いました。
その5.料金の確認
ここまでに挙げたポイントは、すべて子どもに合うか合わないか、という視点でみてきましたが、5番目の料金については親の視点ですね。
塾に通うのにかかる料金はだいたいどれくらいなのかというと、4年生で30万~60万、5年生で60万~90万、6年生で120万~160万くらいです。
この料金には、授業料、教材費、模試代、夏期講習などの特別講習を含んだ総額となります。
5年生と6年生では授業料や教材費はあまり変わりませんが、模試代や特別授業など、自分で選択して申し込むオプションの講習料金がかさんでいくことになります。
塾ごとの料金の差は、安い塾と高い塾で年間で30万ほどの差があります。
わが家では4年生の夏からの2年半で250万くらいは使うと見積もっていましたが、結局、200万ちょっとで済みました。
enaの授業料・教材費・合宿・日特・模試・春夏冬講習費! 4年生~6年生かかった総額を公開! - 都立中高一貫校のはてなブログ
オプションの講習をこれでもかというくらい勧めてくる塾もありますが、そこは親がしっかりと取捨選択して意味がありそうなものだけ参加させるようにするというスタンスで臨まないと、教育費に聖域なしというスタンスでは、受験業界にカモにされてしまいますのでご注意を。
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その6.2つ以上塾を比較
上にあげた5項目をチェックしながら塾を選ぶという作業は、思いのほか大変ですが、こちらの記事でも書いたとおり、合格者数の数字に惑わされて選んでしまうと後で後悔することになってしまいます。
都立中高一貫校の塾選びどうする? 合格者数から比較! ena 早稲アカ サピックス 四谷大塚 日能研 栄光 Z会 - 都立中高一貫校のはてなブログ
年間で100万単位のお金を払うことになるので、面倒でも塾選びは慎重にやっておくことをおススメします。
また、おそらく通える範囲に2つ以上の塾があるはずなので、必ず比較するようにしてください。
比較をすることでチェック項目の見落としが防げたり、より深く知ることができたりします。
どちらも良し悪しがあって甲乙つけがたい、という場合もあると思いますが、最終的にどの点を重視するかポイントを絞り、優先したいポイントで高い評価をつけた方を選ぶようにして決めるのがおススメです。
わが家では甲乙つけがたかったので、通わなかった方の塾には、6年生になってから模試と講習を2度ほど受けて気になっていたところを補完するようにしました。
その7.ママ友情報の活用
最後に、同じ学校に通うママ友たちからの情報も参考にした方がいいということをお話しします。
私の場合はこのポイントのチェックが甘かったなと反省しました。
というのも、先ほどの比較する塾の候補に入れていなかった塾に通わせていた子を持つママ友からの情報で、塾にも特待生制度があるということを後から教えてもらったということがあったからです。
そのママ友のお子さんは、特待生として入塾したため授業料が免除だったそうです。
そういったお得な情報を逃さないように、ママ友からの情報も収集するようにしておいた方がいいと思います。
ただ、受験の話題は家庭によって温度差が大きく、所かまわずできるものでもないので、時間をかけてタイミングと相手を見極めて慎重にやることをおススメします。
以上、これから塾を選ぶという方は参考にしてみてください。