都立中高一貫校ではオンライン授業やICTを活用した学習というのは、どれくらい進んでいるのでしょうか?
今回の新型コロナウイルス感染症による休校を受けて、都立中高一貫校の中でオンライン授業に切り替えたのは、九段中を含む11校のうち白鴎中と桜修館です。
白鴎中のオンライン授業についての取り組みはこちらの記事でご紹介しています。
都立白鴎がスタディサプリを導入!向いてる子は?4月19日まで入会で割引キャンペーン中! - 都立中高一貫校のはてなブログ
桜修館も、白鴎と同じくスタディサプリによるオンライン授業と、学習支援サービスClassiを導入しています。
その他の都立中高一貫校は何もしていないのかというと、そうではありません。
オンライン授業は行っていませんが、ICTを活用した学習の取り組みはいくつか導入されています。
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三鷹中については、東京都のICTパイロット校にも指定されており、中学生全員にタブレット端末を貸与し、Classiを導入しています。
Classiは、ベネッセとソフトバンクが共同開発して運営している学校教育にICTを活用するためのクラウドサービスで、学習習慣を定着させるなどの効果が見込めるとされています。
Classiについては、南多摩中でも導入されています。
九段中では、Microsoftoffice365を活用して自宅学習をサポートする体制が整っていると公表していますが、具体的にはどのような活動を行っているのかは未開示です。
また、小石川中では、英語の授業をスカイプなどを使ってフィリピンとつなぎ、英会話学習を行ったりしてきましたが、自宅からではさすがにその環境は整っていないと思われます。
大泉中についても、東京都からBYOD研究指定校に選定されているため、学校にはICTを活用する環境はある程度整備されていたはずなので、今後、それを自宅学習に拡大していくという方法を検討しているはずですが、今のところは対策については公表されていません。
両国も、特に対策は発表されていませんでした。
個人的にはオンライン授業を行うことで、学習環境が失われるという問題がすべてが解決するとは思いません。
都立中高一貫校は、自学自習、自主自立の精神をもって学習に励む子が多くいるという特徴があると思いますが、その特徴を成長へとつなげるための装置として、学校という場に集まって切磋琢磨しながら学ぶということがあると思います。
しかし、学校に行けずに個別で勉強するだけというのは、そのメリットが半減していると言え、この状況を打破する方法を見出していかなければ、環境がより整っている私立の中高一貫校とは大きな差が出てしまうのではないでしょうか。
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