2022年1月21日、東京都の公立中高一貫校の受検応募倍率が発表されました。
昨年度との比較表にまとめてみましたが、全体的に倍率は低下する結果となっています。
今年の受検状況のポイントをまとめてみました。
目次
2022年 東京都公立中高一貫校(全体) 応募倍率 対前年比較表
東京都立中高一貫校10校と九段中等を含む、東京都内の公立中高一貫校の2022年の募集定員は、前年より80人多い、1,706人でした。
これは、高校募集を停止して完全中高一貫となる両国と大泉が中学の募集定員を増加させたことによる影響です。
一方、応募者数については、前年より284人少ない、7,808人でした。
これにより、平均出願倍率は、前年度より0.40ポイント減の4.58倍となっています。
2022年 東京都公立中高一貫校(学校別) 応募倍率 対前年比較表
東京都内の公立中高一貫校全11校(小石川、白鴎、両国、桜修館、富士、大泉、南多摩、立川国際、武蔵、三鷹、九段)を個別に確認してみます。
全11校中、8校が倍率を下げ、3校が倍率を上げました。上昇した3校は、三鷹中等教育学校と、立川国際中等教育学校、富士高等学校附属中学校の3校です。
最も高い応募倍率は、三鷹中等教育学校の5.9倍です。
対前年からの上昇ポイントは0.27ポイントですが、その他の学校の下落が激しく、前年の6位から大幅に上昇してしまいました。
最も倍率の上げ幅が大きかったのは、富士高等学校附属中学校で、前年から0.57ポイントの上昇となっています。
一方、最も倍率が低くなったのは、武蔵高等学校附属中学校で、倍率は3.09倍です。
前年も最も低い倍率でしたが今年もさらに下がりました。
最も倍率の下げ幅が大きかったのは、両国高等学校附属中学校で、前年から2.16ポイントと大幅に下がりました。
ここ数年、倍率1位の人気校となっていましたが、三鷹と入れ替わる形で6位にまで下げています。
東京都公立中高一貫校 応募倍率 分析まとめ
都立中高一貫校受検のブームが落ち着いてきているということなのか、倍率はかなり下がってきていますが、それでもまだまだ高いので、実力だけでは受からない運の要素が強い受検であることには変わりなさそうです。
昨年、富士と武蔵が高校募集を停止した影響で中学の募集定員を増加させ、大きく倍率を下げてくれたので、今年募集定員を増加させる両国と大泉も倍率が大きく下がるだろうと予想していましたが、その通りとなりました。
【朗報】東京都公立中高一貫校2022年度募集人員が決定。両国と大泉が40人増! - 都立中高一貫校のはてなブログ
こうなると、来年募集定員の増加が見込まれている白鴎についても倍率は低下しそうです。
倍率低下は受検者にとっては朗報ですが、受検者のレベルは年々上がっていると思われるので、合格しやすくなってきているのかというとそうでもないという答えになるでしょう。