3学期が終わり、学年末の成績表(あゆみ・通知表)返ってくるこの時期。
都立中高一貫校の受検生の子を持つ親としては、この時期に気になるのは「あゆみ(通知表)」の成績です。
通知表の成績は、報告書点として合否を左右する重要な点数となります。
適性検査で得点を落としてしまった場合に備え、少しでも高い点数を稼いでおきたいところですが、どれくらいの成績をとっておけばいいのか分からないという方に、ちょっとした耳より情報をお伝えします。
通知表の成績は、3や優、よくできる、ばかりではなくても、実は報告書点を満点にする方法があります。
目次
報告書の点数のつけ方
都立中高一貫校の報告書については、保護者が学校に依頼して記入してもらいます。
報告書は、中身を開封せずにそのまま受検校へ提出しなければならないため、子どもの報告書点が何点なのかというのは知ることができません。
しかし、東京都教育委員会から、報告書の点数のつけ方について、明確な基準が決められたため、通知表の成績をみれば報告書点を計算できるようになっています。
そして、その基準は以下の図の通りです。
たろうさん、はなこさん、ジョンさんの3人について比較してみてみます。
算数の3項目について、すべて「3」の成績を収めているたろうさんは、文句なしに算数の教科は「A」評価がつきます。
続いて、はなこさんの場合はどうでしょうか。
こちらは3項目のうち、「3」の成績が2個でしたが、これも「A」評価となります。
そして、ジョンさんの場合。
こちらは3項目のうち、「3」の成績が1個だったため、「B」評価となってしまいます。
また、図にはありませんが、もし、1つでも「1」の成績をとってしまうと、その時点で「C」評価となってしまいます。
この評価方法は、国語、算数、理科、社会の主要4教科だけでなく、音楽、体育、家庭、図画工作、外国語といったその他の教科についても同様となります。
9教科それぞれに3項目ずつあるので、報告書の点数となる項目としては27項目です。
27項目すべてが「3」なら、文句なしに報告書の点数は満点です。
一方、9教科それぞれ2項目ずつしか「3」を取れなかった場合、18項目しか「3」がつきませんが、それでも先の点数計算方式では報告書の点数は満点となります。
つまり、全教科において、2/3だけ「3」の成績を取れれば報告書が満点となるということです。
27分の18を「3」にすればいいだけ、と思うと、なんとなくできそうな気がしてきませんか?
報告書点をすべての教科で満点を取る方法
とはいえ、実際に全教科で「3」を必ず2つ取る、というのはそれなりに難しいことだと思います。
そこで、すべての教科で報告書点満点をとるためのテクニックを考えてみました。
ポイントは3つだと思います。
一つ、苦手科目を作らない(「1」の成績を取らない )
一つ、苦手でも得意でもない科目は、「3」を2個は取れるように頑張る
一つ、得意科目は頑張りすぎず、「3」を2個取れる程度にしておき、余力を他の教科へ向ける
以上の3つを踏まえ、お子さんの得意、不得意をみて、教科ごとの取り組みに強弱をつけていくことが大切です。
男子は「家庭科」、女子は「体育」といった実技を伴う教科が苦手、といったことがあるかもしれませんが、項目3つのうち、2つまで「3」の成績を取れれば良いということであれば、なんとかできます。
3項目のうち、1項目は実技の優劣を評価されるため、苦手な場合はこれを落としてしまうことは仕方ないと割り切っておきましょう。
その代わり、残り2項目を全力で「3」の成績を取りに行くようにすればよいわけです。
残り2項目のうち、1つは知識がメインの項目なので、勉強してしっかりと点数を稼ぎましょう。
もう1つは、やる気や授業に臨む態度などを中心に評価される項目のため、上手く出来なくてもいいから積極的に挑戦する姿勢を先生にアピールできるよう、全力で取り組むようにしてください。
そうすることで、実技そのものの技術も向上して「1」の成績は避けられるでしょうし、実技の優劣とは別観点で「3」の成績を取ることにつなげることができると思います。
5,6年生の2年間という長丁場ですが、このポイントを忘れずに授業に取り組むことができれば、報告書点をすべての教科で満点にすることも夢ではないかと思います。