2024年度(令和6年度)の都立中高一貫校受検にあたり、内申点の配点割合から合格可能性を考えたいと思います。
今回は、東京都立両国高等学校附属中学校について考えてみたいと思います。
都立中受検の内申点は、年度により見直しが行われますが、2024年度(令和6年度)の両国の内申点は例年通りの割合、配点となっています。
目次
都立両国の内申点の割合
得点 | 適性検査Ⅰ | 適性検査Ⅱ | 適性検査Ⅲ | 内申点 | 合計点 |
---|---|---|---|---|---|
素点 | 100点 | 100点 | 100点 | 720点 | ー |
換算点 | 300点 | 200点 | 300点 | 200点 | 1000点 |
2024年度(令和6年度)の両国の内申点の配点は上記の通りです。
1000点満点中、200点、割合としては20%ということになります。
適性検査が80%なので、内申点の割合はあまりないのでは?と思われるかもしれませんが、そうでもありません。
両国の適性検査は、適性検査ⅠとⅡは共通問題ですが、適性検査Ⅲが独自問題で、かつ、難問となることが多く、合格最低点は都立中高一貫校の中でも低い方だと思われます。
そうなると、適性検査800点満点中、6割~7割を取れれば合格するのではないかと言われているため、実質的に480点~560点が適性検査の合格ライン配点と考えられます。
そうなると、内申点の配点200点も、無視できない点数だと考えられるのではないかと思います。
都立両国の内申点の配点
5年内申点 | 6年内申点 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
3(優) | 2(良) | 1(可) | 3(優) | 2(良) | 1(可) | |
国語 | 40 | 25 | 5 | 40 | 25 | 5 |
算数 | 40 | 25 | 5 | 40 | 25 | 5 |
理科 | 40 | 25 | 5 | 40 | 25 | 5 |
社会 | 40 | 25 | 5 | 40 | 25 | 5 |
音楽 | 40 | 25 | 5 | 40 | 25 | 5 |
図画工作 | 40 | 25 | 5 | 40 | 25 | 5 |
家庭 | 40 | 25 | 5 | 40 | 25 | 5 |
体育 | 40 | 25 | 5 | 40 | 25 | 5 |
外国語 | 40 | 25 | 5 | 40 | 25 | 5 |
9教科合計配点 | 360 | 360 | ||||
5,6年合計配点 | 720 |
2024年度(令和6年度)の両国の内申点の配点は上記の通りです。
5年生、6年生の各教科での配点に違いはなく、9教科合計で360点ずつとなっています。
また、9教科の中で配点に違いはありません。
実は数年前までは、音楽や体育などのいわゆる副教科の配点を、国算理社の配点より低くしていたのですが、ここ数年で一律に変更しました。
この変更は、両国側が生徒に求める資質として、より内申点の割合が高い子を求めるようになっているということなのではないかと思われます。
また、優=40点と、良=25点、という配点具合は、優を取った場合と良を取った場合で1.6倍の差となっています。
これは、九段含む都立中高一貫校全11校の中ではかなり大きい差をつけている方に入るので、やはり内申点が高い生徒に有利になるような受検になっていると言えそうです。
都立両国の特徴
都立両国の特徴として、都立中高一貫校の中でも国公立大学への進学率の高い学校となっているということが挙げられます。
国公立大学への進学には、国数英理社すべての教科をまんべんなくマスターしている必要があるので、各教科まんべんなく内申点を高く保つことができる子、というのは学校の特徴とマッチしているのではないかと思います。
また、大学受験の多様化で、旧AO入試、総合型選抜による推薦受験が進んでいる状況を考えると、副教科を含めて内申点を高く取れる子が大学受験で有利になっていくと思われます。
この点においても、中学受検時点で内申点を重視していくという学校方針には一貫性を感じる点だと考えています。