2025年度(令和7年度)の都立中高一貫校受検にあたり、内申点の配点割合、適性検査配点から合格可能性を考えたいと思います。
今回は、千代田区立九段中等教育学校について考えてみたいと思います。
都立中受検の内申点は、年度により見直しが行われますが、2025年度(令和7年度)の九段の内申点割合は変更なしとなっています。
目次
区立九段中の内申点の割合
得点 | 適性検査Ⅰ | 適性検査Ⅱ | 適性検査Ⅲ | 内申点 | 合計点 |
---|---|---|---|---|---|
素点 | 100点 | 100点 | 100点 | 1000点 | 1300点 |
換算点 | 200点 | 300点 | 300点 | 200点 | 1000点 |
2025年度(令和7年度)の九段の内申点の配点は、全体の20%となる200点となります。
適性検査Ⅰ~Ⅲは、適Ⅰが200点、適ⅡとⅢがそれぞれ300点ずつなので、適Ⅱと適Ⅲの割合が高めとなっています。
適性検査は800点満点中、6割~7割を取れれば合格するのではないかと言われているため、実質的に480点~560点が適性検査の合格ライン配点と考えられます。
そうなると、適性検査の半分ほどにあたる内申点の配点250点は、無視できないそこそこの割合だと考えられるのではないかと思います。
九段の内申点の配点
4年内申点 | 5年内申点 | 6年内申点 | |||||||
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3(優) | 2(良) | 1(可) | 3(優) | 2(良) | 1(可) | 3(優) | 2(良) |
1(可) |
|
国語 | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 |
算数 | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 |
理科</td | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 |
社会 | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 |
音楽 | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 |
図画工作 | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 |
家庭 | - | - | - | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 |
体育 | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 |
外国語 | - | - | - | 40 | 20 | 10 | 40 | 20 | 10 |
9教科合計配点 | 280 | 360 | 360 | ||||||
5,6年合計配点 | 1000 |
2025年度(令和7年度)の九段の内申点の配点は上記の通りです。
東京都公立中高一貫校の中で、唯一、4年生からの内申点が考慮される形となっており、他の学校と比べてより内申点を重視しているように見えます。
また、優と良の差も2倍以上あります。これは、九段含む都立中高一貫校全11校の中では最も大きい差をつけている形になります。
となると内申点が高い生徒が有利になるような受検になっているということかと思います。
区立九段の特徴
区立九段の特徴として、国公立大学への進学率が安定しているということが挙げられます。
国公立大学への進学には、国数英理社すべての教科をまんべんなくマスターしている必要があるので、各教科まんべんなく内申点を高く保つことができる子が求められると思います。
この点において、中学受検時点で内申点を重視していくという学校方針には一貫性を感じる点だと考えています。
また、東大への合格者数はここ数年は減少気味となっているので、飛び抜けた秀才よりも全生徒がまんべんなく高いレベルを目指すような教育を目標としてるのかもしれません。