2024年度(令和6年度)の都立中高一貫校受検にあたり、内申点の配点割合から合格可能性を考えたいと思います。
今回は、東京都立白鴎高等学校附属中学校について考えてみたいと思います。
都立中受検の内申点は、年度により見直しが行われますが、2024年度(令和6年度)の白鴎の内申点は、割合が見直しとなっていますので要注意です。
目次
都立白鴎の内申点の割合
得点 | 適性検査Ⅰ | 適性検査Ⅱ | 適性検査Ⅲ | 内申点 | 合計点 |
---|---|---|---|---|---|
素点 | 100点 | 100点 | 100点 | 360点 | ー |
換算点 | 250点 | 250点 | 250点 | 250点 | 1000点 |
2024年度(令和6年度)の白鴎の内申点の配点は、全体の25%となる250点となります。
適性検査Ⅰ~Ⅲもそれぞれ250点ずつなので、内申点を含めて4つの項目でバランスよく25%ずつを分け合う形となっています。
白鴎の内申点が250点となったのは実は今年からで、昨年までは200点でした。
ちなみに、適性検査Ⅲも昨年までは200点でしたので、適性検査Ⅰと適性検査Ⅱからそれぞれ50点をもらう形で250点となったのです。
この流れからすると、白鴎としては、内申点、および、理数系(適性検査Ⅲ)により評価の重点を置こうとしていると考えられます。
適性検査は800点満点中、6割~7割を取れれば合格するのではないかと言われているため、実質的に480点~560点が適性検査の合格ライン配点と考えられます。
そうなると、適性検査の半分ほどにあたる内申点の配点250点は、無視できないそこそこの割合だと考えられるのではないかと思います。
都立白鴎の内申点の配点
5年内申点 | 6年内申点 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
3(優) | 2(良) | 1(可) | 3(優) | 2(良) | 1(可) | |
国語 | 20 | 10 | 5 | 20 | 10 | 5 |
算数 | 20 | 10 | 5 | 20 | 10 | 5 |
理科 | 20 | 10 | 5 | 20 | 10 | 5 |
社会 | 20 | 10 | 5 | 20 | 10 | 5 |
音楽 | 20 | 10 | 5 | 20 | 10 | 5 |
図画工作 | 20 | 10 | 5 | 20 | 10 | 5 |
家庭 | 20 | 10 | 5 | 20 | 10 | 5 |
体育 | 20 | 10 | 5 | 20 | 10 | 5 |
外国語 | 20 | 10 | 5 | 20 | 10 | 5 |
9教科合計配点 | 180 | 180 | ||||
5,6年合計配点 | 360 |
2024年度(令和6年度)の白鴎の内申点の配点は上記の通りです。
5年生、6年生の各教科での配点に違いはなく、9教科合計で180点ずつとなっています。
9教科の中で配点に違いはありません。
また、優=20点と、良=10点、という配点具合は、優を取った場合と良を取った場合で2倍の差となっています。
これは、九段含む都立中高一貫校全11校の中では最も大きい差をつけている形になります。
となるとやはり内申点が高い生徒に有利になるような受検になっていると言えそうです。
都立白鴎の特徴
都立白鴎の特徴として、国公立大学への進学率が下がってきているということが挙げられます。
国公立大学への進学には、国数英理社すべての教科をまんべんなくマスターしている必要があるので、各教科まんべんなく内申点を高く保つことができる子が求められると思います。
ここ数年の進学率の低下の要因として、学校側が内申点を軽視する子が増えてしまっているためと考えて、内申点重視の募集要項に変更したという考え方もできるのではないかと思います。
また、大学受験の多様化で、旧AO入試、総合型選抜による推薦受験が進んでいる状況を考えると、副教科を含めて内申点を高く取れる子が大学受験で有利になっていくと思われます。
この点においても、中学受検時点で内申点を重視していくという学校方針には一貫性を感じる点だと考えています。