2022年(令和4年)に開校する、東京都立立川国際中等教育学校附属小学校での英語教育の詳細が発表されましたのでご紹介します。
立川国際小では、「豊かな国際感覚を養い、世界で活躍し貢献できる人間の育成」という教育理念のもと、他の公立小学校では絶対にできない特別な英語カリキュラムが組まれています。
この英語教育を受けられるということが立川国際小に入学する最大のメリットではないかと思いますので、詳しく見ていきたいと思います。
目次
立川国際小の英語教材
立川国際小では、小学校の6年間で、2年ずつ、3つの英語教材で段階的に英語を学んでいくカリキュラムとなっています。
学年による習熟度によって異なる教科書が、立川国際独自教材として作成されています。
小学1、2年生では 「Journey」
3、4年生では「Rainbow」
5、6年生では「Bridge」
という教科書です。もちろん、公立小学校なので、既存の英語教材も併用するとのことです。
基本は抑えつつも、独自教材で立川国際小の特色を出していくという感じですね。
その特色としては以下の5つです。
(1)他教科で学んだ内容を英語で理解し発信する素材を選定
(2)言語への興味・関心を喚起するための身近な事象を素材化
(3)教材のデジタル化による活用(オンラインによる自宅学習にも対応)
(4)英語によるやり取りを充実するための外国人ALTの積極的な活用
(5)既存の英語教材との関連性を重視した構成
広告
立川国際小の英語授業の流れ
授業の流れを低学年の場合を例にご紹介します。
1.日本人教師と外国人ALT によるネイティブな発音を繰り返し聞き、英語らしい発音に慣れ親しみます。
2.身近なものの名前を学び、ネイティブ発音で話すことに取り組みます。
3.友達の意見を聞いたり、自分の考えを言ったり、英語によるコミュニケーションに取り組みます。
4.身の回りのものの英単語を憶えて書き取りします。
基本的には遊びの中で自然と英語を身につけていくというスタンスのようですが、これで英語が身につくの?と思われるかもしれません。
しかし、授業時間数を見ていただければ納得されるのではないでしょうか。
立川国際小の英語の授業時数は、「836」です。
一般の公立小学校の英語の授業時数が「210」なので、なんと4倍も多いんです。
これがどれくらい多いのかの目安としては、全教科中、3番目に多い授業時数だということからわかると思います。
ちなみに、最も多い授業時数となる国語が「1,461」で、算数の授業時数が「1,011」で、生活を含めた理科の授業時数が「612」ということと比較してみても、その多さに驚きますよね。
立川国際小の英語の目標レベル
立川国際小での英語の到達目標は、小学校1~3年生では、自分に関するごく簡単な質問に英語で答えられるようにすることとしています。
小学校4~6年生では、日常生活での基本情報について英語で理解して説明できるようにすることとしています。
そして、小学校を卒業する段階で、英検3級合格レベルの英語力を身につけるということが目標とされています。
また、各学年で登場する新出単語は300語ほどになるとしており、計算上、6年間で1800語ほどを覚えることになります。
一般の公立小学校では、2020年の新学習指導要領で英語の見直しがされたとはいえ、700語くらいが英単語の目標とされているので、倍以上ということになります。
以上、立川国際小の英語学習についてご紹介しました。
この立川国際小の英語の成果が図られるのは、やはり大学受験の結果ということになってくると思われるので、まだ12年も先の話となってしまいますが、よい成果に結びつくことを期待しています。
広告