2022年の東京都立南多摩中等教育学校の適性検査の問題分析を行いました。
南多摩中は、適性検査Ⅰが独自問題なので、こちらについて詳しく見ていきたいと思います。
目次
2022年 南多摩中 適性検査Ⅰ 問題分析
問題の形式は昨年通りで、文章1、文章2の2つの文章を読んで解答となります。
文章1は藤田正勝さんの『はじめての哲学』、文章2は寺田俊郎さん『ゼロからはじめる哲学対話ー哲学プラクティス・ハンドブック』からの引用です。
問題1は、文章1の棒線部分から「大きく変化する」理由を本文中の表現を使って50文字以内で説明させる問題です。
本文の該当部分を抜き出して50文字以内にまとめるという要約問題のオーソドックスなレベルの問題と言えます。
問題2は、文章2の傍線部分から筆者がどのような答えを想定しているかを35文字以内で説明させる問題です。
「当たり前という言葉を使う」という制限がかかっていますが、逆にこれが本文中から概要部分を抜き出すためのヒントになっています。
問題3は、2つの文章を踏まえて自分なら哲学対話という方法をどのように生かすかを400字以上500字以内で作文させる問題です。
手順が3つ指定されており、これに合わせて文章を構成する必要があります。ただし、これも手順の指定そのものが文章構成のヒントになっています。
哲学という少々難解なテーマの文章ですが、文章自体は平易な言葉で書かれているので、内容が理解できないということはないと思います。
問われている問題も、哲学の知識などは不要で文章を読んで内容を理解すれば比較的簡単に答えの主旨は思いつくものです。
基本的な文章読解のポイントを押さえて解答すればマルをもらえる内容なので、平均点は高くなったのではないかと推測します。
ただし、南多摩中は、以前は1つの長い文章を読んで回答するというものだったのが、昨年から、都立中共通問題と同様、2つの文章を読んで回答する形式に変わりました。
それによって一時的に難易度が下がってしまった可能性があります。
なので、来年度はもう少し難易度の高い問題が出題される可能性があるので、注意が必要です。
2022年 南多摩中 適性検査問題、解答、出題方針
南多摩中の22年度の適性検査問題は無料で公開されています。
下記の記事でまとめていますので取り組んでみてください。
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