東京都の公立中高一貫校の2015年~2024年までの過去10年間の適性検査受検倍率の推移をグラフにしてみました。
データ分析というにはおこがましいですが、考察してみた結果をレポートします。
目次
- 2015年~2024年 都立中高一貫校 全11学校別 受検倍率推移(全体)
- 2015年~2024年 都立中高一貫校 全11学校別 受検倍率推移(男子)
- 2015年~2024年 都立中高一貫校 全11学校別 受検倍率推移(女子)
- 2015年~2024年 都立中高一貫校 受検倍率推移 まとめ考察
2015年~2024年 都立中高一貫校 全11学校別 受検倍率推移(全体)
東京都立中高一貫校10校と千代田区立九段中等を合わせた11校での受検倍率の推移を追っています。
九段が男女別の倍率を公開していないため、全体では男女を分けずに学校ごとの受検倍率を出しています。
続いて折れ線グラフにしました。
この10年間の受検倍率の変化を俯瞰でみると、全体として右肩下がりを続けています。
ここ数年は学校ごとの倍率差が開いていく傾向にありましたが、少し縮まってきていて全体的には3~5倍の間に固まってきている感じです。
武蔵だけが少し他と離れて倍率が下がっている印象ですね。
ここ数年、高校募集停止を受けて中学募集が増加した学校があり、学校ごとの定員が均一化したことがこのような変化の一要因と考えられます。
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2015年~2024年 都立中高一貫校 全11学校別 受検倍率推移(男子)
続いて、学校別、男女別の詳細な倍率の変化を見てみます。
まずは男子です。
数値が出ていない九段を除けば、富士だけが倍率が上がり、残りはすべて下がっています。
2015年~2024年 都立中高一貫校 全11学校別 受検倍率推移(女子)
続いて女子を見ていきます。
一時期と比べると、受験倍率の男子との差は縮まってきてはいますが、それでも男子より倍率が高いというところは依然として変わっていません。
立川国際だけが昨年より倍率が上がっています。
上げと下げを毎年繰り返しながら少しずつ倍率を下げていっていますが、それでも人気が継続している感じがうかがえます。
2015年~2024年 都立中高一貫校 受検倍率推移 まとめ考察
今後の受検倍率の争点は、子どもの減少による受検者数の減少がどこまで進んでいくのか、というところでしょう。
東京都では高校授業料無償化により、都立中高一貫校のメリットが相対的に下がった部分があるため、無理をして私立と都立を併願する家庭は減るでしょう。
一方、そうなると本気で都立に絞って受検してくる生徒同士の争いとなるので、入学した生徒の「適性」は、これまで以上に高くなると思われ、ある意味、都立中としてはうれしいのかもしれません。
ただ、受検の難易度は上がることが想像されると思います。
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