都立中高一貫校に合格してみて、実際に入学したクラスメイトの話を聞いていると、結構な割合で塾に通わずに合格している子がいます。
その子たちはものすごく頭がいいのかというと、聞いている限りはそうでもなさそうです。(筑波や駒場に行った子と比べれば、という話ですが)
そういう子に「enaの模試とか受けたの?」と聞くと、「模試は受けた」という子がいます。
やっぱり腕試しに模試は受けてるんだということが分かります。
そしてもう一つ返ってくる答えとして多いのが、
「enaの日特(日曜特訓)だけ行った」というものです。
これを聞いて私はなるほどと思いました。
正直、うちはenaに通わせましたが、この「日特」には、かなり手ごたえを感じるものがあったからです。
そもそも日特とは、enaが行っている日曜の特別授業のことです。
内容としては、授業ではなく、enaが独自に用意した各学校別の適性検査模試を解いて、その日のうちに答え合わせ、解説授業を行う、というものです。
期間は前期と後期に分かれていて、前期が3月から7月まで、後期が9月から2月まで、模試や合宿を除いて、ほぼ毎週日曜日に行われます。
前期、後期それぞれ12回~14回ほどあります。
都立や公立中高一貫校の適性検査はとにかく特殊な出題形式なので、親が問題を用意してあげることはほぼ不可能です。
市販のテキストも売っていますが、そんなに数多くあるわけではないですし、参考書が違っても掲載されている問題は公立中高一貫校の過去問とかなので、過去問集をやり終えてしまえば、もはや解く問題がない!という状態になってしまいます。
また、適性検査Ⅰの作文については採点の基準が難しく、これも親目線だけで得点を判断するのは危険です。
同じ塾でも採点する先生によって重視するポイントが違っていることもあるので、それは本番の学校の採点でも同様のことだと考えれば、いろいろな方に採点してもらうのは悪いことではないと思います。
こういった本番での得点力を自宅で磨くのは限界があるので、enaに限らず、塾がおこなっている模試形式の講座で、毎週のように模試を解くのが一番効率的だと思います。
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また、日特などの特別授業は、校舎が自分が通っているところだけでなく周辺の校舎をいくつかまとめて集結し受講することになるので、普段は校舎で一番の子でも、日特では他校の子に後れを取ることもあり、そういったライバルを身近に感じる機会を設けることも、マンネリになりがちな自宅学習の刺激になります。
さらに、次回の授業では、前回の成績をランキングで発表してくれます。
これも結構モチベーションを上げるのに役立ちます。
ランキングが上位ならうれしいですし、点数が悪かったとしても、実は周りの子もできていなくて偏差値としてはそれほど悪くなかったとか、ライバルたちの現在地を分析することができます。
うちの場合、模試では希望の公立中高一貫校の判定は「B」を1回だけ取ったのが最高でしたが、この日特では何度か校舎内順位で一桁台を取ることができ、それが本人のモチベーションアップに相当寄与していました。
土曜日に自宅で過去問を解いて悪い点数を取ってしまい、しょぼーんとして日特に行ったので心配していたら、帰宅するや否や「今回の順位めっちゃ良かった!」と喜んで帰ってきたことがありました。
ぶっちゃけ、適性検査は自分の得意分野の問題に当たるか外れるかが大きいテストです。
それを14回も受けたら、そりゃ一回ぐらいは高偏差値を取れる時があるんですよ。
でも、そのたった1回の「高偏差値」が本人のモチベーションアップになり、自ら勉強しようという意欲を沸かせるということに大きな意味があります。
うちは前期はまだ実力が足りていないことが明確だったので受講せず、後期のみ受講しました。
その分、前期の日曜は自宅で基礎学力を固める勉強をしていました。
欲をいえば、この基礎学力固めは、5年生のうちに終わらせておくのがいいと思います。(私立との併願の子はほぼ終わらせていたので)
後期の日特で模試をガンガン解きまくり、解説を受けてさらに自宅で解き直す。
この繰り返しが都立中高一貫校の合格には最も効果的な学習方法だと思います。
実際、塾にちゃんと通わずに日特だけ受けていたという子の話を聞き、この感覚は間違っていなかったと改めて認識できました。
日特の費用は、2018年の後期14回で、128,520円でした。
1回あたり9,180円。
模試を受けて、しかも解説授業もしてくれて、解きなおした答案の採点もしてくれ、モチベーションアップにもつなげられる。費用対効果、悪くないですよね。(決してenaの回し者ではありません)
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