2020年の東京都立白鴎高等学校附属中学校の適性検査の問題分析を行いました。
白鴎中は、適性検査Ⅰと、適性検査Ⅲが独自問題なので、こちらについて詳しく見ていきま
適性検査Ⅱの共通問題については、以下の記事で問題分析しています。
続報!2020年都立中適性検査Ⅱ共通問題の分析!難易度は? - 都立中高一貫校のはてなブログ
白鷗中 適性検査Ⅰ 問題分析
問題の形式は例年通りで、資料A、資料Bの2つの文章を読んで解答となります。
資料Aは、ヤマザキマリさんの「国境のない生き方 私をつくった本と旅」から。
ヤマザキマリさんは、映画化興行収入が58億円となった作品「テルマエ・ロマエ」の原作者として知られる方です。
2019年1月19日放送の「サワコの朝」にゲスト出演されているのを見ていたので、個人的にはタイムリーな方の作品が登場しました。
マンガ家さんですがイタリア暮らしが長く、グローバルな生き方を提唱される方としても知られています。
そして資料Bは、安西祐一郎さんによる「心と脳―認知科学入門」からの抜粋でした。
問題1は、資料Aで筆者は「囲いの外に出る」とはどのようなことと述べているかを100字以内で回答させるという問題。
問題2は、資料Bで筆者が「問題がわかれば解けたと同じことだといわれる」と述べた理由を100字以内で説明する問題でした。
どちらも適性検査Ⅰの題材としてはよく出てくるような話題だったので、文章は違えど内容自体は似たような文章を読んだことがある子も多かったんじゃないでしょうか。
何を問われているのかがわかりやすかった分、あとは本文の中で回答に該当する部分を探し出してまとめることができれば良いという問題でした。
問題3は、資料Aと資料Bの両方の文章に共通する内容を踏まえて400字程度の作文をする、という問題。
昨年とほぼ同様の形式の問題だったので、対策していた子にとってはさほど難しくない問題だったと思います。
白鴎中 適性検査Ⅲ 問題分析
独自作成問題です。大問2題、小問6題です。一昨年度、昨年度の小問9題から3題減り、1題にかける時間が増えた分、問題の難度も上がりました。
大問1は的当てを題材とした数量を扱う問題でした。問題1・2・3ともに複数個の解答を求める問題です。
会話文中からいくつかは求められますが、問われている解答の個数を求めるためにはもう一歩踏み込んで考える必要があります。
また、「解けそう」な問題ではありますが、検査時間が30分なので時間配分に注意し、素早く判断をしないといけません。
大問2は温度計を題材にした問題です。
理科の単元ではありますが、理科に関する知識は必要ありません。問題1は体積と断面積の関係、問題2は割合の問題です。
そして、問題3は変化の理由を問う問題ですが、会話文中にヒントがありますので、読解問題に近い形式です。
大問2も大問1と同様に素早く読解し、積極的に手を動かし試行することが必要となります。
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大問2は、カードゲームの問題でした。
小問1は、与えられた条件で二人のうちのどちらが有利かを考える問題。
小問2と3は、いずれも必勝法を答えさせる問題。
小問2は、条件の洗い出しができれば、あとは記述作業だけなので比較的解き易かったと思います。
逆に、小問1の方が、与えられた条件を整理して分析するのが難しい内容だったので、ここで時間をかけずに手早く解答できるかがポイントだったのではないでしょうか。
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