公立中高一貫校のはてなブログ

このブログは、全国の公立中高一貫校の受検について考察するブログです。 受検倍率や大学合格実績のデータ収集、適性検査問題の分析、受検勉強法、教材(進研ゼミ、Z会、ブンブンどりむ)や塾(ena、日能研、栄光ゼミ)の体験談口コミを紹介しています。 2019年に都立中高一貫校に合格しました。

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都立中高一貫校の偏差値推移 2012年~2021年 受検環境10年間の変化は?

東京都の公立中高一貫校の2012年から2021年まで、10年間の偏差値推移を調べてみました。

偏差値の変化をもとに、都立中高一貫校の受検環境がどのように変化しているのか考察できればと思います。

 

データは、首都圏模試センターが発表している偏差値を使用しています。

 

2021年9月18日更新

データに使用している偏差値を予想偏差値から結果偏差値に訂正しました。

その関係で、考察の内容をブラッシュアップしています。

 

目次

都立中高一貫校2012年~2021年偏差値推移表(男子)

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都立中高一貫校2012年~2021年偏差値推移表(女子)

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まず、全体を見てみます。

 

平均については、2012年時点では男女ともに60に届かない偏差値だったのが、2021年では65を超えています。

 

個別で見れば、小石川の女子にいたっては、10ポイントも上昇しています。

 

詳細な分析はしませんが、この10年間の東京都公立中高一貫校の偏差値伸び率は、中堅~難関私立中学の偏差値伸び率と比較しても概ね変わらないか、もしくはそれを少し上回る伸びとなっているようです。

 

ここまでくると、過去、「私立の中堅~難関校の受験は無理でも、都立中高一貫校なら・・・」という考えで受検を志した家庭もあったと思いますが、今や都立中高一貫校の受検は、私立の中堅~難関校を受験するのと変わらないくらいの偏差値が必要になってしまい、相当、難化が進んでいるといえるのではないでしょうか。

 

ちなみに、偏差値65といえば、私立の男子では、城北、巣鴨、暁星あたりです。女子では、香蘭女学校、三田国際、鎌倉女学院などです。

 

都立中高一貫校2012年~2021年偏差値推移グラフ(男子)

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都立中高一貫校2012年~2021年偏差値推移グラフ(女子)

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続いて、都立中高一貫校同士の中での変化はどうでしょうか。

 

男女ともに、偏差値のトップは10年間変わらず小石川が続いています。

 

一方、ボトムについては、10年間で入れ替わりが激しく、男子では前半5年は富士と南多摩が争っていましたが、ここ5年は白鴎と三鷹が争う形となっています。

 

女子については、前半5年は大泉と南多摩が争っていましたが、ここ5年は富士と立川国際が争う形になっています。

 

トップの小石川とボトムとの差は、男女ともに2015年~2018年にかけて縮まる傾向となっていましたが、ここ2、3年で再び開き始めています。

 

グラフの方を見てみると、きれいな右肩上がりで、小石川の伸びがダントツということ以外はあまり変化がないように思われますが、よく見ると気になるところがります。

 

まず、男子で2019年、女子で2020年に、偏差値を下げている学校が複数出ています。基本的に右肩上がりの中で、ここはグラフの変化が特徴的なところです。

 

白鴎はこの時の下げ以降、男子はずっとボトムが続いている状態で、女子も伸びが見られなくなってしまっています。

 

逆に両国、武蔵は2019年~2021年にかけて偏差値を伸ばしてきており、小石川の独走に待ったをかけられるかどうかという兆しが見えています。

 

ただ、この変化が2021年以降にも影響してくるかというと、新型コロナウィルス感染症の終息が不透明な中では全く読めないといった感じです。

 

今回は、偏差値データのみで考察しましたが、今度は別のデータを交えて違った視点から考察できればと思います。

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