2022年の東京都立両国高等学校附属中学校の適性検査の問題分析と解説を行いました。
両国中は、適性検査Ⅲが独自問題なので、こちらについて詳しく見ていきたいと思います。
目次
2022年 両国中 適性検査Ⅲ 問題分析
今年から適性検査Ⅲの試験時間が30分から45分に延長されました。
また、大問2問は変わらずですが、例年だと算数と理科という構成ですが、今年はどちらも算数の問題でした。
大問1は、定規を使った問題でした。
小問1については、角度を求める単純な計算問題で、必ず正解したい問題でした。
小問2は、120の約数の数字の数だけ定規を等分するように目盛りに印をつけていき、印が一つだけつく3桁の目盛りを3つ答えるという問題です。
文章で読むとややこしそうですが、やってみるとけっこう単純な作業で答えが導き出せるので、落ち着いて読めば正解は難しくはない問題でした。
小問3は、厄介な問題でした。
まず、定規に目盛りをつける際、2つのルールが設けられており、生徒の会話と図を参考にしてそのルールに従った具体的な目盛りのつけ方を把握します。
そこから、17 cmの定規に目盛りを6個つけることになるのですが、その目盛りと、その目盛りのつけ方では“はかることができない長さ”が二つ出てくるので、それも答えよという問題です。
問題の理解もさることながら、解答を導き出すためには試行錯誤で行うしかなく、時間がかかる問題でした。
ただ、答えは数パターン考えられるため、色んな考え方が許されているという点ではまだ救いのある問題だったのではないかと思います。
大問2は暦・カレンダーを使った問題でした。
小問1は、私立中受験算数で出題されるようないわゆる暦算なので、簡単ではないですが正解しておきたい問題です。
ただし、理由の説明が必要なので、私立併願で記述対策をしていない子にとっては、答えが分かっているのに説明の記述に時間を要してしまうという落とし穴がある問題だったのではないでしょうか。
小問2は、会話文をヒントに決められたルールに従い、カレンダーの数字に〇を書き込んでいき、合計を140にするという問題でした。
ルールの通りに作業していくだけで深く考えなくても答えにたどりつける可能性があるので、やってみれば意外に簡単だったという問題かもしれません。
小問3は、1~28の数字を一度だけ使って、3つの分数の足し算の式を完成させるという問題でした。
3つの分数のうち、1つの分母には14が入っている状態なので、そこから14と通分できる28を導き出し、そこから28の約数である2、4、7、14、28のいずれかを分母に置くということができれば、あとは試行錯誤で分子に入る数字を導き出せるという解き方です。
ちょっと思いつきませんが、解答例以外の答えもあるのではないかと思います。
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2022年 両国中 適性検査 問題 解答
両国中の適性検査の問題、解答、については、以下の学校ホームページで無料掲載されているので、そちらからご確認ください。
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