2023年の東京都の公立中高一貫校の入学検査合格者数を各受験塾ごとに調べました。
対象としている塾は、ena、SAPIX、早稲田アカデミー、日能研、早友学院、臨海セミナー、四谷大塚、栄光ゼミナール、早稲田進学会、進研ゼミ、Z会です。
情報公開を確認できた塾から順に随時、更新してきましたが、この度、すべて出揃いました。
これから受験を考える親御さんに向けて、受検塾の学校別合格者数をご紹介します。
東京都の公立中高一貫校は以下の通りです。
東京都立白鷗高等学校・附属中学校
東京都立両国高等学校・附属中学校
東京都立武蔵高等学校・附属中学校
東京都立富士高等学校・附属中学校
東京都立大泉高等学校・附属中学校
東京都立小石川中等教育学校
東京都立桜修館中等教育学校
東京都立立川国際中等教育学校
東京都立南多摩中等教育学校
東京都立三鷹中等教育学校
千代田区立九段中等教育学校
目次
2023年 東京都公立中高一貫校 塾別の合格者数 比較表
上記の数字は、中学受験塾の東京都の公立中高一貫校への合格者数を2023年9月9日時点での各塾が発表していた数字をもとに記載しています。
繰り上げ合格、帰国在京外国人枠などの数字のカウント判定が塾ごとにまちまちですので、正確な数字とは異なることをご容赦ください。
enaは、合計で1042名の合格者数となっています。
早稲アカは、合計で106名の合格者数となっています。
SAPIXは、合計で100名の合格者数となっています。
日能研は、合計で99名の合格者数となっています。
早友学院は、合計で33名の合格者数となっています。
臨海セミナーは、合計で41名の合格者数となっています。
栄光ミナールは、合計で185名の合格者数となっています。
早稲田進学会は、合計で72名の合格者数となっています。
四谷大塚は、合計で124名となっています。
進研ゼミは、121名となっています。
Z会は、365名となっています。
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2023年 東京都公立中高一貫校 塾別合格者数の考察まとめ
まず、すべての塾の合格者数の合計が、昨年よりも増加しているので、塾の掛け持ちや、進研ゼミやZ会などの通信講座と塾の掛け持ち、というパターンが増加しているのではないかと思います。
日能研については昨年の合格者数を上回っています。
SAPIXについては、繰り上げ合格など追加での合格が出たようで、昨年実績を上回ってきました。
また、最難関校小石川の実績は昨年より17名増となる51名となっています。
今年、小石川では29名もの辞退者が出ていますので、おそらくSAPIX生によるものと思われます。
小石川だけは最大手のenaに迫る勢いをみせているため、今後も注目です。
早稲田アカデミーは、昨年実績を1名上回り、最難関の小石川でも実績を伸ばしています。
早友学院は、昨年と同数の実績となっています。両国に強いですね。
臨海セミナーは昨年の実績を2名上回っています。
栄光ゼミナールは昨年の実績を22名下回っています。
早稲田進学会は昨年の実績を41名下回っています。大きくダウンとなっています。
都立中の適性検査については、年々、私立難関中を目指して勉強してきた子に有利な内容になっているのではないかという意見が多く見られ、SAPIXなどの難関私立中受験塾には有利に働くのではないかと言われていましたが、小石川に限ってはそのような雰囲気です。
この辺りの事象については興味があるところなので、別途、考察していきたいと思います。
enaについては、今年もすべての学校において最多の合格者数となっています。
都内公立中高一貫校全体で1000名以上の合格者数というのもすごいですが、そのうちの約半数となる5校で100名以上、3校が90名以上という合格者数となっています。
すべての塾の合計合格者数が昨年より今年の方が増加していると書きましたが、その増加のほとんどがenaという状態です。
年々、enaの一強状態が増していっているので、業界の健全性という意味ではあまりよろしくないと思います。
早友学院は、両国に強みのある塾で、28名とenaに次ぐ合格者数となっています。
早稲田アカデミーは、速報値から繰上げ合格などで更新し昨年実績を越えました。
四谷大塚も昨年の実績を超えました。
進研ゼミは、昨年から数字を落としています。
Z会についても、昨年から実績を落としています。
こうしてみると、通信教育での都立中高一貫校への合格は厳しくなっていると言ってよいかと思います。
そもそも、オンライン授業などを塾が導入するようになっているので、かつての通信教育のメリットが薄れているということではないかと思います。
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