東京都立富士高等学校・附属中学校は、令和3年度から文部科学省が指定するスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に新たに追加されています。
スーパーサイエンスハイスクールに指定されるとはどういうことなのか調べてみました。
目次
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)とは
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)とは、文部科学省によって指定される科学技術や理科・数学教育を重点的に行う高校のことです。
令和2年度で、全国の高校で217校が指定されています。
東京都立中高一貫校の中では、これまでは小石川中等教育学校のみが指定されていましたが、今回、富士高等学校が追加されることとなりました。
スーパーサイエンスハイスクール に指定された学校では、世界トップレベルの理数系 人材を育成していくことになるため、教育カリキュラムも理数系に重点をおくものになっていきます。
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都立富士のSSHの取り組み
その中でも富士の場合は、6年間という中高一貫校の特性を生かし、生徒の「挑戦力」 「理数的発見力」「理数的解決力」の育成を目指すとしています。
また、富士高校を卒業して、東大や研究機関に進んでいる生徒を実習生として受け入れ、在校生への講演や研究室での実習、研究のサポートしているそうです。
SSHに指定される前から、富士では、6年間を通して理数教育カリキュラムを組み、科学的グローバルイノベーターの育成に取り組んでおり、 「教養力」「調和力」「挑戦力」「理数的解決力」という4つの力を備えた「富士山型の人間」の育成を目指してきました。
今後は、さらにこれらの活動に拍車がかかっていくことが期待されます。
中学入学と同時に、すべての生徒がこのカリキュラムに沿ってICT機器をフル活用しながら授業を進めていく方針だということで、かなり理系に寄った学校になるということですね。
サイエンスアカデミーキャンプ
その他の取り組みとしては、中一から高一の生徒の中から選抜された20数名が参加する「サイエンスアカデミーキャンプ」というものもあるようです。
今年は、東京大学の川越至桜先生を講師に招き、「宇宙物理学」をテーマに、川越先生の専門であるニュートリノ天文学についてのワークショップを行っています。
ほとんど大学の講義と同じような形式で行われており、一人一台、パソコンを用いたシミュレーションを繰り返し、課題の解決に取り組むというものです。
中高生のうちからこのような体験ができるのいうのは非常に貴重ですよね。
将来、理系での進学を考えているのであれば、都立中高一貫校の中でも富士、小石川はチェックしておいた方がよいのではないでしょうか。
今年も富士からは東大へ1名の合格者を出していますが、こういう経験ができると、東大への道も明確に描けるようになるのかもしれませんね。
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