2023年度の東京都公立中高一貫校の適性検査Ⅰ~Ⅲについて、独自問題か共通問題か、それぞれの配点について表にまとめてみました。
独自問題を採用していて、さらにその配点が高い学校は、それだけ学校別の対策が必要だと言えるのではないかと思います。
そこで、独自問題の配点が、適性検査全体に占める配点の割合を計算し、「独自率」として割り出してみました。
受検を検討されている学校が個別の適性検査で独自の問題対策が必要かどうかの参考になればと思います。
目次
2023年度 東京都公立中高一貫校 適性検査Ⅰ~Ⅲ 独自問題配点率 一覧表
2023年度 東京都公立中高一貫校 適性検査 学校別対策の分析
上の表に記載した通りですが、独自問題の配点が適性検査全体に占める配点の割合を「独自率」として計算してみました。
その結果、(全て独自問題を採用している九段を除き)最も独自率が高くなったのは63%の白鴎です。
適Ⅰと適Ⅲが丸々独自問題なので、いわゆる国語も算数も対策が必要になります。
適Ⅰは、共通問題と比べると記述文字数が多くなるようで、その分、難しくなっていると言えそうです。
適Ⅲが独自問題ですが、全ての学校が独自問題なので、学校ごとの傾向はあまりなく、対策というよりとにかく算数の難問を解けるようにするしかないと思います。
続いて2番目に高いのが58%の三鷹です。
適Ⅰと適Ⅱの大問1が独自問題です。適Ⅱの大問1は算数系の問題なので、国語も算数も独自の対策が必要となります。
適Ⅰは、詩と文章からの出題というところが特徴的です。
適Ⅱの大問1は、適Ⅲが無い分だけ厄介な問題が出題されているイメージで、解答にかける時間配分に慣れておく必要があると思います。
続いて3番目に高いのが52%の桜修館です。
適Ⅰと適Ⅱの大問1が独自問題です。適Ⅱの大問1は算数系の問題なので、国語も算数も独自の対策が必要となります。
適Ⅰは、共通問題と比べると記述文字数が多くなるようで、その分、難しくなっていると言えそうです。
適Ⅱの大問1は、適Ⅲが無い分だけ厄介な問題が出題されているイメージで、解答にかける時間配分に慣れておく必要があると思います。
ここまでが独自問題率が50%を超えている学校ですが、ここからは50%未満となります。
独自率が44%で同率だったのが、武蔵と小石川です。
適Ⅲと適Ⅱの大問2が独自問題です。適Ⅱの大問2は社会系の問題なので、算数と社会の独自の対策が必要となります。
小石川の適Ⅱの大問2では、社会と言いつつ大きい桁数の割り算が出題される傾向にあります。
武蔵の適Ⅱの大問2では、記述式の問題で長くなりがちな説明を端的にまとめられる構成力が必要となっています。
43%で同率だったのが、大泉と富士です。
独自問題なのは適Ⅲです。
38%だったのが、両国です。
独自問題なのは適Ⅲです。
独自率が33%で同率だったのが、南多摩と立川国際です。
適Ⅰが独自問題なので、国語の独自対策が必要となります
共通問題が2つの文章を読ませるのに対して、1つの文章を読ませる形式だということが特徴です。
ただし、南多摩は昨年から2つの文章に変わったので、共通問題と変わりが無くなりました。
以上、独自率の観点からは白鴎が最も警戒する学校ということになりました。
ただ、問題の中身をみていくと、もう少し見方が変わる部分があるので、それについてはまた別に記事にしたいと思います。